「前略 雲の上より」（作画：猪乙くろ、原作：竹本真）は、飛行機を愛する人の必読漫画
「前略 雲の上より」は、飛行機オタクの竹内課長と部下で意識高い系の桐谷が、飛行機出張を通じて空港や飛行機の魅力を突き詰めていく偏愛漫画です。7巻完結。
あらすじ
社員の桐谷（きりたに）は、飛行機と空港に対する情熱が溢れる竹内（たけうち）課長の営業部に配属され、2人は頻繁に出張を重ねていた。しかし、その出張は近距離であっても飛行機を利用し、空港巡りが欠かせない空力（そらじから）を鍛えるための修行だった。初めは竹内の強い飛行機への愛に戸惑う桐谷だったが、いつの間にか飛行機や空港への情熱が芽生え、竹内の弟子としてフライト毎に成長し、雲の上の世界を自在に飛び回るようになっていく。
みどころ
この作品のテーマは、飛行機に乗るための旅です。飛行機オタクの竹内を筆頭に、癖のある登場人物たちが、出発空港を巡り、飛行機で移動し、到着空港を巡り、飛行機で戻ってきます。旅先で楽しむのではないです、空港と飛行機で楽しむのです。この普通とは異なる視点が、とても新鮮です。空港や飛行機の魅力を、笑いや感動ととともに伝えてくれます。
特に訪れる空港に関する情報は非常に興味深いです。それらがどのように作られたのか、その背景や理由も丁寧に語られており、空港関係者の熱い想いが伝わってきます。
一方、コメディ漫画として、とても高いレベルにあります。特に竹内課長の飛行機や空港への愛に満ち溢れた行動や発言に衝撃を受けます。笑いが止まりません。
竹内課長の弟子となった桐谷も、飛行機や空港での数多くの修行と課長の指導により、飛行機オタクへと変貌していくのですが、彼の心境の変化も面白いです。ちなみに、作中では、空力（そらじから）という特別な力が登場し、それを獲得するのが目的です。桐谷は、その空力を得て、ミニ滑走路で飛行機になりきるまで、人が変わってしまいます。
女性陣もたくさん登場します。猪乙くろ先生が描く女性は、とても綺麗です。ただし、恋愛要素はまったくありません。ひたすら飛行機と、空港を旅します。
最高の飛行機＆空港漫画です。
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